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2024年12月21日18:21【冬至】
冬至は太陽が山羊座に移るタイミングです。この日は一年で昼が最も短く、夜が最も長い日として知られています。古代中国では「一陽来復」という言葉で、「陰が極まって陽に転ずる」として捉えられていました。
これは、太陽の力が最大限に弱まる日でもあり、同時にその力が再び強まり始める「太陽のお誕生日」とも言える日です。冬至を過ぎると、日照時間が徐々に長くなり、春分に向けて光が戻ってきます。
冬至と占星術の関係
冬至が示す意味
占星術では、冬至は特別な意味を持つタイミングです。一年のはじまりを表す春分が「始まりの日」とされるのに対し、冬至は「完成」や「終わり」を象徴します。冬至を過ぎたら、これまでのサイクルを終わらせること、新しいサイクルに備える準備期間として考えます。
冬至のチャートは、来年の春分までの社会全体の動向を示すものとして読むことができます。
四季図と冬至図の重要性
四季図の読み方
四季図は春分・夏至・秋分・冬至の4つのタイミングで作成され、太陽が活動宮サインに入る瞬間を基準に世の中の動きを予測する占星術の手法です。冬至図もその一つであり、特に春分までの期間に影響を与える重要なチャートとされています。
この図は作成する場所によってアングルや天体が入るハウスが異なるため、今回は東京を基準に作成したチャートを読み解いていきます。
冬至が象徴するもの
完成と新たな始まり
冬至は、単に太陽が山羊座に移るだけでなく、生命力や光が再び強まる転換点を象徴します。このタイミングを活用し、これまで取り組んできたことを完成させ、新しい目標に向けた準備を始める時期と捉えることができます。冬至は終わりであると同時に、次への扉を開く重要な節目でもあります。
2024年冬至のチャートの特徴
2024年冬至のチャートのキーワード
▷月-水星-木星-土星 柔軟宮サインのグランドクロス
▷Ascが蟹座 支配星の月のアスペクトが豊富 国民への影響が強い
▷1ハウスに火星-7ハウスに冥王星 オポジション
▷木星-土星スクエアがタイト
▷金星-木星トライン
月-水星-木星-土星 柔軟宮サインのグランドクロス
2024年冬至のチャートでは、月・水星・木星・土星が柔軟宮サインでグランドクロスを形成しています。起こる課題に柔軟に対応していく能力や調整が求められそうです。これにより、国内外で多くの課題が浮き彫りになる可能性があります。
Ascが蟹座 支配星の月のアスペクトが豊富 国民への影響が強い
チャートのAscは蟹座に位置し、支配星である月が豊富なアスペクトを形成しています。この配置は、国民の意識や感情が社会に強く影響を与える3ヶ月間を示しています。特に、国内の情報発信やSNS、交通機関など3ハウス的なテーマが強調されそうです。
その他の主要な配置
- 火星-冥王星オポジション
1ハウスに火星、7ハウスに冥王星が配置され、オポジションを形成。一人一人が持つ、火星の怒り、闘争心の使い方が試されます。 - 木星-土星のスクエア
タイトに形成され、財政のルールの見直し、金融関係にメスが入る可能性があります。 - 金星-木星トライン
全体的にハードな冬至のチャートの中でも恵みの配置です。楽しいこと、嬉しいこと、喜びを感じる出来事も多くありそうです。
Ascのサビアンシンボル
「右肩越しに突然投げられた黒い影またはマント」
蟹座25度「右肩越しに突然投げられた黒い影またはマント」
Dark shadow or mantle thrown suddenly over the right shoulder.
サビアンシンボルの意味・解釈
- 右肩: 自我を象徴する部分です。自分の意思や独立性、そしてこれまでの努力がここに表れます。
- 黒い影: 正体不明の力や未知の存在を示します。その力が、突然降りかかることで新たな局面や役割が与えられる可能性を暗示しています。
- 25度: 蟹座の完成地点にあたる度数です。この位置は、個人の活動や内面の成長がピークを迎える段階を示します。
このサビアンシンボルは、社会や集団の中に隠れていた人物が突然表舞台に現れ、影響力を発揮することを象徴しています。右肩は自我を象徴し、そこに乗る黒い影は正体不明の謎めいた存在を表します。この度数には、指導者やリーダーとして有能でカリスマ性を持つ人物が多く含まれる特徴があります。
この度数が示す影響
- 人と異なる、特別な場所で活動すること
- リーダーとしての能力を発揮する
- カリスマ性を持ち、多くの人を惹きつける
サビアンシンボルを作ったJonesのキーワードは「DESTINY(運命)」です。この期間には、社会に大きな影響を与える人物が現れ、その存在が話題となることがあるかもしれません。
この度数がもたらす出来事
- これまでの活動が完成を迎えるような出来事が起こる可能性があります。
- 他者に対して、自身の持つ影響力がより顕著になる時期です。
このシンボルは、「これまでに築き上げたものが結実し、さらに大きな変化を引き起こす」ことを表しているといえます。人と違う視点や経験があるからこそ、他者に強いインパクトを与えるのかもしれません。
突然の「黒い影」や「マント」は、あなた自身に与えられる新たな役割や責任の象徴とも捉えられます。その力をどう使うか、これからが試されるタイミングになるかもしれません。
チャートルーラーは月 柔軟宮サインのグランドクロス!
月が象徴するものと3ハウスの意味
月は大衆や私たち国民を象徴する天体です。この冬至図では月が3ハウスに位置しており、以下のテーマが強調されます。
- 国内移動、国内旅行
- 交通や輸送の問題
- 身近な場所での活動や勉強
- SNSやマスコミを通じた情報の発信・受信
日本のチャートではAscが蟹座に位置するため、チャートルーラーは月となります。この配置により、国民の意思や感情が非常に重要となる3ヶ月間を迎えそうです。
月のサビアンシンボル
乙女座14度「家系図」
サビアンシンボルの意味
乙女座14度「家系図」は、自己の霊的な根源や魂のルーツを確認し、自分の人格や価値観の基盤を見つめ直す度数です。このサビアンシンボルは以下のようなテーマを含みます。
- 閉鎖的な環境の中で理想を実現する
- 家族や祖先から受け継いだ伝統技術や価値を継承する
- 派閥を形成し、集団で力を発揮する
- 個人の力を後世に残すため、特定の集団に参加する
- 先祖や家系の研究に関心を持つ
Asc蟹座がもたらす影響
Ascが蟹座に位置することで、自分と価値観が近しい人々の輪に参加する人が増える可能性があります。特定の政党や集団を支持する感情が高まり、その一方で「仲間ではない」とみなした対象に対して排他的になる傾向も出てくるかもしれません。
木星-土星スクエアと財政への影響
木星と土星のスクエアが形成される時期には、特定の企業の株価が急落したり、投資関連で損失を被る人々が現れる可能性があります。今年の8月にも同様のアスペクトが形成されていましたが、今回の冬至図では柔軟宮サインの月・水星・木星・土星によるグランドクロスも関与しているため、国民の声や情報発信がきっかけで企業の株価が暴落し、財政に大きな影響を与える出来事が起こる可能性があります。
6ハウスにおける太陽のテーマ
世の中の動向を占うマンディーン占星術では太陽は王を表します。
太陽:政権、国のリーダー、首相
太陽は、政権や国のリーダー、首相を象徴します。この冬至図では6ハウスに位置し、以下のテーマが社会的に重要になることを示しています。
- 仕事の現場や職場の人間関係
- 健康管理や生活習慣の見直し
- 労働環境や公共事業、防衛や軍隊、警察、感染症対策
太陽-海王星スクエアの影響
太陽(山羊座)と海王星(魚座)がアウト・オブ・サインのスクエアを形成しています。この配置は、社会の混乱や不透明さを象徴し、政策や計画が期待された方向とは異なる結果を生む可能性があります。当初の目的がズレてしまい、議論や修正が必要になる状況が起こりやすい時期といえます。
海王星がもたらすポジティブな影響
一方で、占い、スピリチュアル、ヒーリング、音楽、芸術、映画など、海王星が象徴する分野には追い風となる配置です。これらの分野で活躍する人々や新しい動きが注目を集める可能性があります。
1ハウスに火星 – 7ハウスに冥王星 オポジション
火星と冥王星のオポジションが示す意味
2024年冬至のチャートでは、逆行中の火星が冥王星とオポジションを形成しています。この配置は、対立や緊張を象徴し、そのエネルギーが社会や個人に影響を与える可能性を示唆しています。
火星はMC(天頂)の牡羊座の支配星でもあり、春分に向けて火星の目的意識を見直し、新たな計画を進めていきます。このタイミングでの火星の、エネルギーや情熱をどのように使うかが鍵となります。
火星エネルギーの発散が重要
最近、刃物を使った事件など、火星が適切に発散されていない場面が社会で目立っています。火星のエネルギーは、適切な対象に向けられることで、ポジティブな結果を生み出します。
例えば:
- ビジネスに打ち込む
- スポーツや趣味に集中する
- 恋愛や推し活に情熱を注ぐ
火星の扱いを意識しないと、エネルギーが不適切な形で発散されることがあります。そのため、情熱やエネルギーを解放できる対象を持つことが大切です。ひとカラ(ひとりカラオケ)が流行している背景にも、無意識に火星のエネルギーを発散しようとしている現代人の心の動きがあるのかもしれません。
過去の火星逆行がもたらした影響
数年前、火星逆行の期間中に痛ましい事件が発生したことがありました。私が住んでいた地域で、罪のない子供が無差別に刺されて亡くなるという悲しい出来事が起き、その事件現場に献花に訪れる人々の案内をした経験があります。
このような出来事は、火星のエネルギーが不適切に使われた場合の象徴的な例と言えます。冬至以降、年末年始にかけて火星と冥王星はさらにタイトなオポジションを形成していきます。この時期には、火星の扱い方が特に重要になるでしょう。
7ハウス冥王星と1ハウス火星の影響
7ハウスに位置する冥王星は、他者や他国、外国からの影響を象徴します。この配置により、外部からの刺激が火星を活性化させることがあります。一方で、1ハウスの火星は個人の情熱やエネルギーの使い方を指しています。
この時期は、一人ひとりが自分の火星エネルギーをどのように扱うかが試されるタイミングでもあります。エネルギーの適切な発散方法を見つけ、自分の情熱をポジティブな形で活かすことを意識してみてください。
金星-木星トライン 恵みの配置
ラッキーをもたらす金星と木星のトライン
冬至図では、グランドクロスや太陽-海王星スクエア、火星-冥王星オポジションといったハードな配置が見られますが、それを和らげるような恵まれたアスペクトも存在します。その一つが金星と木星による風のトラインです。
金星と木星はどちらも吉星(ベネフィック)と呼ばれ、喜びや幸運、調和を象徴する天体です。このトラインがもたらすエネルギーは、シンプルに「ラッキー」と呼べるような出来事を引き寄せます。
金星-木星トラインがもたらす具体的な影響
この3ヶ月間、金星と木星のトラインは以下のような嬉しい出来事をもたらす可能性があります。
- 恋愛で良い出会いに恵まれる
- 金銭面でラッキーな出来事がある
- 自分へのご褒美や相手へのギフト購入で満足感を得る
- 愛や喜び、楽しい・嬉しい体験に恵まれる
- 美容、ファッション、芸能、趣味関係で新たな流行が生まれる
- 盛り上がるイベントに参加する、または開催する
金星活動を楽しむためのアドバイス
金星の活動に焦点を当て、この3ヶ月間をより楽しい時間にすることをおすすめします。例えば、恋愛運や金運、社交運を意識して、新しい出会いや趣味を楽しんでみてください。美容やファッションに興味がある方は、この期間に新たなトレンドを取り入れるのも良いでしょう。
この期間は、普段よりも「楽しむこと」に意識を向けるだけで、より豊かで喜びに満ちた時間を過ごせそうです。ハードな配置がある中でも、この金星-木星トラインが癒しや喜びを与える役割を果たすと言えます。
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アスペクトの意味
・0度 (コンジャンクション): 2つの天体が重なり、そのエネルギーが融合する。強い影響力を持つ。
・60度 (セクスタイル): 調和的なアスペクト。2つの天体が協力し合い、才能や能力をスムーズに発揮できる。
・90度 (スクエア): 葛藤や困難を表すアスペクト。2つの天体のエネルギーが衝突し、課題や試練を経験する。
・120度 (トライン): 調和的なアスペクト。2つの天体が調和し、才能や能力が自然に発揮される。幸運や恵みを受ける。
・180度 (オポジション): 葛藤や対立を表すアスペクト。2つの天体のエネルギーが対立し、葛藤や緊張を経験する。